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ローラさんの呼びかけは“政治的”? その後のスポンサー各社の反応。

タレントのローラさんが18日、自身のインスタグラムで「米軍基地の辺野古移設反対」の署名を呼び掛けたのは記憶に新しいですね。

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これはアメリカの政権中枢であるホワイトハウスの公式なWebサイト「We The People」への請願署名への呼びかけで、私も署名しました(ローラさんの呼びかけ前です)。

フォロワー520万人というローラさんの影響は大きく、署名は一気に増え、すでに最低限必要な10万人を大きく超えています。

一方で、予想通り「ローラ叩き」が始まりました。

こういう時フットワークがいいのはテレビのワイドショーです。

23日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)ではローラさんの投稿を巡り、テレビプロデューサーでタレントのデーブ・スペクター氏や、医師でタレントの西川史子氏が、「無知なのに無責任に政治的な発言をするな」などと叩きました。

また、テリー伊藤氏が「この程度の発言でCM降ろす会社って何なの?」と発言すると、多数の番組スポンサーである高須クリニック高須克弥院長が「僕なら降ろします」とツイッターを更新しました。

ローラさんを非難する人たちの代表的な意見は、「政治的発言がダメなのではなくて、『発言の影響力が大きいのに考えが浅い』のがダメ」というトーンを装っていますが、これはローラさんの影響力を脅威と感じていることの裏返しでしょう。

例えば前述の西川史子氏は、10月30日付のインスタグラムでこんな投稿をしています。

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首相夫人と仲良く会食した様子を公にすることは、ワイドショーのコメンテーターとしてとても政治的な事です。

これでローラさんの「政治的」発言はダメというのは筋の通らない話です。

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この後、ローラさんのスポンサー企業が起用を控えるのではないか、という憶測を装った恫喝めいたコメントもありましたが、実際のところどうなのでしょうか?

今日付けの「日刊ゲンダイDIGITAL」に、ローラさんを起用しているスポンサー各社のコメントがありました。

「CMのタレント契約後のローラさんの独自の発言、発信なので、当社が回答する立場ではありません。現時点ではCMは継続予定で、降板などは考えていません。今後の対応については、世間やローラさんの動向を見て社内で協議する予定です」(ユニ・チャーム広報担当者)

「契約後のローラさんの発言なのでコメントする立場にありません。現時点では、契約を見直す予定はなく、継続予定です。降板の話などは聞いていません」(ライオン広報担当者)

「弊社としては(ローラさんの政治的発言は)問題ないと思っています。現状の契約を今後も履行します」(DMM.com広報担当者)

「CM起用変更の予定はありません」(サントリー広報担当者)

 

 他社についても、特に契約を見直すような動きはありません。騒いでいるのは、「都合の悪い」ごく一部の人たちのようです。

私事で恐縮ですが、高校の社会(当時は「現代社会」)の授業で最初に「政治とは何か」を教わりました。

たとえ無人島でも、人が3人集まればそこには「政治」が否応なく発生すると。

ましてや今の私たちが“政治的でない”事などあり得ないのではないでしょうか。

 

政権を持ち上げる発言を有名な芸能人が毎日のようにしているのと同様に、相反するような発言を許容しないのは公正ではありません。

政治的なものを公正に扱わないメディアは衰退してゆく、日本もそういう時代になったのです。