在日外国人を最も傷つける言葉とは?
訪日外国人の数は右肩上がりで年々上昇。
数年前に比べて外国人と知り合う機会が圧倒的に増えています。
しかし、日本人の思わぬ発言に、実は密かに傷ついていた、ということもあるのだそうです。
では、日本在住の外国人20人に、「日本人と話してショックを受けた発言」を聞き、感想を紹介しています。
圧倒的No.1は「日本語わかりますか?」
「顔を見るなり、『日本語できる?』と聞くお店の人が多い。外国人だから日本語ができないと思い込んでいるのかな」(イギリス/20代/男性)
「『日本語わかる?』は嫌な気持ちになる。だけどそれよりも、会社で打ち合わせをしていたら別の部署の人から『日本語上手ですね』と言われて。私の話を全然聞いてくれてなかったみたいでショック。外国人が日本語を話せること、そんなに珍しい?」(ドイツ/30代/女性)
「同じ国出身の人は、同じ人種で、同じ言語を話す」と言う特殊な認識が根強いことがうかがえます。
試しに「ニホンゴワカリマスカ」でGoogle検索したところ、差別的・侮蔑的なコンテンツばかりがヒットしました。
そういう類の言葉だということです。
「顔が小さい」「小柄」…女性への“褒め言葉”
「顔が小さいってよく言われるけど、そんなこと言うの日本人くらい。日本人とは体格が違うんだから当たり前でしょ? それより体のバランスが大事。顔が小さいって言われると、全体のバランスが悪いと言われているみたい……」(イタリア/20代/女性)
「日本人や韓国人のように、手足の長い高身長がベトナム人女性の憧れ。だから、小柄なことは全然いいことじゃないんですよ!」(ベトナム/20代/女性)
日本では、「なりたい顔」や体形に流行があり、美容形成医は「美」の基準を操作することで稼いでいます。
その基準に合わせることは自由ですが、他人を当てはめるのは間違いです。
「外人」って言われて、やっぱり嫌な気分
「外人、と言われるのはいい気分ではありません。『よそ者』と言われているようです。アメリカでは、『foreigner(フォリナー)』も同じような意味で使います。日本人は、外国人、って意味でよく使っているけれど」(アメリカ/30代/男性)
フォリナーと言う有名なロックバンドもいますが、アメリカではアウトサイダーと言う意味合いが強く、そういう意図で使われる言葉です。
多くの日本人が「外人」を失礼だと認識していますが、実は英語話者の一部も”gaijin”という言葉が排他的であることを理解しているのです。
特に日本に住んでいる外国人は、この言葉をほぼ知っているでしょう。
“gaijin”という言葉はそれ専用のWikipediaページが出来るほど有名です。
こんなWikiができるほど、私を含めた日本人は「ガイジン」と言う言葉をたくさん浴びせてきたんですね……。
日本は単一民族に近い期間が長かったため、「日本人」と「そうじゃない人」という感覚が相当強くあると思います。
foreignerよりふさわしいと言われているのは、「expat」だそうです。
自分の出身地とは別の国で一時的に駐在/永住している人のことを”expatriate”と言い、短くして”expat”と呼びます。
ピンとは来ませんが、その人のことを知り、名前で呼ぶのがいちばん手っ取り早く、ベストな気がします。
「飲みに行こう」って、気軽に誘っちゃダメ
「知り合って間もない人から、『今度、飲みに行きましょう』と言われることがあります。でも、僕たちが住む国はイスラム教徒がほとんどで、僕自身もそうなので、お酒を飲みません。僕たちの国や宗教について知られていないのだと悲しくなることがあります」(インドネシア/30代/男性)
宗教がゆるく、無宗教の人も多い日本では、信仰の深い人への接し方が問題になりがちです。
その宗教に対する捉え方は自由ですが、外国人のお友達ができたなら、出身国の宗教や文化について知っておくべきでしょう。
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日本は事実上「移民大国」なのですが、政府がそれを認めないせいか、従来の認識を変えなくてもよい、「日本流」でよいと言う風潮が根強くあります。
せめてここに挙げた言葉は、最低限使わないよう周知してほしいものです。