なぜ男は、西野カナ『トリセツ』を叩きたがるのか。
西野カナさんは、2008年にデビューした女性シンガー。
2010年、失恋ソング「会いたくて 会いたくて」が500万ダウンロードを超えるヒットを記録し、女性ファンを中心に支持を集め、2016年末には、シングル「あなたの好きなところ」で【第58回 輝く!日本レコード大賞】の大賞を受賞しました。
1月8日には、2月のコンサートをもって活動休止すると発表しましたが、根強いファンは多いようです。
彼女の曲の中でも最も有名でインパクトのあるのは、2015年に発売されたシングル「トリセツ」でしょう。
女性が、パートナーの男性に、自分への接し方の再考を促す内容は新鮮で、ユニークでした。
しかし、発売と同時に男性からの反発の声がネットにあふれました。
以下は当時のあるブログからの引用で、検索で上位にヒットしたものです。
西野カナの「トリセツ」に男が共感できない理由とは? - ワビサビTシャツ
あげましょうじゃねーよ!なんで上から目線なんだよ!百歩譲っても、「めんどくさいと思いますが付き合ってあげてくださいよろしくお願いします」だろ!
謝ってるくせに自分は変わる気ないスタンスが無性に腹が立つ!こっちが合わせるのが当たり前だと思うなよ!
…ふぅ。
世の男性の皆さん!
俺今頑張ってます!女性からの批判を恐れずめっちゃ文句言ってます!
応援してください!
同じように「トリセツ」を叩く男性たちも、内容は似たり寄ったりです。
なぜ一部の男性は、執拗に西野カナさんと「トリセツ」を叩き続けるのでしょうか?
一つは、「女性に指示されるのが気に食わない」ことでしょう。
人間が上下関係を作りたがるのは、“サルから進化した名残り”という説もあります。サルは群れで「ボス猿」を頂点とした集団行動をとります。
そしてもう一つ、おそらくはこれが一番でしょうが、「図星だから」でしょう。
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取扱説明書とは、その製品を使うにあたって、「最低限守らなければならない事」が書かれているものです。
今までトリセツを読まずに「思い通りに動かない」で済ませて来た男たちにとって、西野カナさんの「トリセツ」は脅威だったからこそ、出る杭として打たれているのではないでしょうか。
かく言う私も「トリセツ」の真意に気づいたのはつい最近、カラオケで歌うために練習したからです。
他人の意見を鵜呑みにすることは楽ですが、自分で物事に気づき、考えることは大事です。
心に壁を作るのではなく、橋を作るようにしたいものですね。