映画・音楽・本、そして政治オタク

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オタクは1年にいくらつぎ込むのか。 ~一番金を使ってるのは何オタク?~

オタクの消費動向をデータとしてまとめた矢野経済研究所のレポート(「オタク」に関する消費者アンケート調査)が1月24日に発表されました。

国内に住む15~69歳までの男女1万408人にインターネットでアンケート調査を実施。
オタクと自認している人またはオタクと言われたことのある人に対し、どの分野に興味があるか、年間の消費額はどのくらいかなどを聞いたそうです。

「オタク」という言葉は1980年代に生まれ、「ある分野に非常に詳しかったり、特定の趣味に非常に没頭している人」というニュアンスで使われ始めました。
ですが、暗にアニメ・マンガ・ゲームの愛好者を指し、「マニア」「フリーク」「ファン」よりも一段低い中途半端な存在としての呼称だったように思います。
テンプレとしてのイメージは、

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こんな感じです。

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しかし今周りを見渡してみると、自分を含め、「オタク」という言葉にネガティブなニュアンスは薄まったと思います。

逆に、多様化してひとつの市場として成立していますよね。

レポートのデータをグラフにしてみました。

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割合としては、マンガ・アニメ・アイドル・オンラインゲームが四天王と言えそうです。
かなり細分化していますが、「マンガ」「アニメ」については3年連続で1位、2位を占めているとのこと。

ただ、経年で調査している20分野では、アイドル分野以外のすべてで人数が減少しているそうです。
政治オタクは、悲しいことに統計の対象にすらなっていません。

それでは、世のオタクたちは、平均どのくらいの額を好きな分野につぎ込んでいるのでしょうか。

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Googleスプレッドシートさんでサクッとグラフにしてみましたが、ダントツでアイドルオタク(ドルオタ)の皆さんの消費額が高いです。
鉄道模型は、人数よりも、模型そのものが高価というのがありそうです。
メイドカフェ執事カフェも利用料金が高いのでしょうね。

前述の通り、オタクという呼称は、ある分野に非常に詳しかったり、特定の趣味に非常に没頭している人に使われ、“マイノリティー”として扱われてきました。

しかし、オタク市場の拡大に伴い、「近年『オタク』という言葉からネガティブなイメージは薄れつつあり、『オタク』はもはやマイナーな存在ではなくなっている」矢野経済研究所は指摘。

マーケティングの専門家が調査に基づいて言っているのですから、これは事実として受け止めるべきだと思います。

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しかし、2018年にKDDI総合研究所が発表したレポートでは、意外な結果が見えています。

18~34歳のオタク1000人を対象にしたアンケートで、展示や物販、同人イベントのほか、ミュージカルやライブに「参加したことがない」と答えた人はいずれも65%以上を占めています。反面、1カ月に2回以上足を運ぶ人は2%以下でした。

つまり、月に3万円以上を推しにつぎ込んでいる1~2%のコア層が市場を支えている、という側面もあるという事です。
これはとても重要なこととして認識しなければなりません。

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好きなものにお金をかけるのは当然のことですが、大別して「応援・還元」「自己満足」「優越感」の3種類の心理があるとKDDI総合研究所では分析しています。

しかしながら、「新商品を誰よりも早く手に入れたい」などの優越感よりも、「入手できるものはできるだけ収集したい」といったコレクション目的や、「作品の制作者にお金が入るのであれば払うことに抵抗感はない」といった応援目的のほうが多く割合を占めていたそうです。
フライングゲットは意外と主流ではないようです。

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オタク、マニア、コレクター、ファン、フリークなど様々な呼び方がありますが、あまりこだわる必要はないと思います。

好きなものを、好きなように楽しめばそれでいい。
愛好者どうしでいがみ合うことほど不毛なことはありません。

どうぞあなたもより良いオタクライフを!